「土に還る」。それでみんな幸せになるのか?


R水素の話をしていると、たまに言われることがあります「自然エネルギーをすすめるよりも、エネルギーを極力使わない農的な文明をつくっていくことが大事」。ひと言でいうと「土に還れ」と。


もちろん、大地に根ざした生活をすることはとても大切です。それこそが、持続可能な文明の基本だと思います。でも、一部のコミュニティだけで農的な生活をしていても、社会のしくみそのものが変わらない限り、その一部のコミュニティも文明社会の中にあるという事実からは逃げられません。


たとえば、東北ではずっと地道に農的な生活をしている人たちがたくさんいした。彼らは土に根ざした「懐かしい未来」をめざしてがんばってきたわけですが、残念なことに、原発事故の影響で、その暮らしは脅かされることになってしまいました。


足元からのシフトも大事ですが、同時に自然エネルギーによる分散型社会をつくっていくためのムーブメントづくりも大事だと思います。R水素ネットワークはエネルギーの構造を変えることで、社会のありかた、文明のかたちを変えていくことをめざしています。エネルギーのシフトは、目的ではなく手段なのです。知れば知るほど視点が大きくなるR水素。明日のgreendrinksで最新のプレゼンが聞けますので、興味ある方はぜひ足を運んでみてください。


●green drinks Tokyo 「これからのエネルギー
2011年9月8日(木) 18:45〜22:30 @恵比寿