「お金を持ってる人しか見られない夢なんてウソだね」


月刊サイゾー9月号の第二特集は
「黒いビジネスで稼ぐディズニーランド裏ガイド」。


土地転がしによって莫大な不動産利益を得たその開業時から、
非正規雇用中心のオペレーション、裏社会との癒着、
そして偽装食品など、ディズニーランドの
裏の顔が詳しく書かれている。


そもそも、ディズニーランドは好きではない。
よくつくられたハリボテだが、ハリボテはハリボテだ。
そこにいるだけで何も考えなくても楽しいような
気持ちにさせる人工的な夢の空間にいると、
主体性を奪われたような脱力感を感じるのだ。


しかも、高い。入場券と一日の食事、
そしてその都度買わされるおやつなどを入れると、
かなりの出費になる。


今年の夏も、
息子にディズニーランドに連れてってとせがまれた。
お父さんはディズニーランドは嫌いだ、と言うと、
息子は「お父さんは夢がないなあ」と呆れた様子。


もう大きくなったから、正直に話そうと思った。
実はね、あそこに行くとすごくお金かかるんだよ。
こんだけ、こんだけ、こんだけ、と金額を教えた。
お父さんは本物の自然とか芸術とかを体験するのに
お金を使うのはいいけど、あんなハリボテの国に
そんなお金は払いたくないんだよ、とぶっちゃけた。


お父さんはわかってないなあと言われるかと思った。
でも、意外なことに、息子はすぐに何かに気づいたようだ。
「お金を持ってる人しか見られない夢なんてウソだね」。
で、春に行ったからいいか、とすぐにあきらめてくれた。


一生行かないとは言わない。
せめて、年に一度でいいかな。
そのかわり、また山に行こうか。