読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

「インストールの途中だビル」におじゃましました。


先日、中延にある「インストールの途中だビル」で月イチ行われるトーク・セッションに行ってみた。


品川区は商店街がたくさんある一方で、いつもどこかで開発が行われている。高度成長期をそのまま引きずったようなオッサン臭さがある。そんな品川でクリエイティブ系の人が集まるコミュニティができるのは珍しいので、どんなものか見てみたいと思ったのだ。


イベントは、ビルに入っている靴職人の方と美術設営家の方のトークから始まった。仕事では主に言葉や企画という形のないものをつくっているだけに、具体的な物をつくっている人の話は興味深かった。コピーライターも含めて、アイデアを商売にしていると「形のないものにももっと価値を認めてほしい」と言う。でも、こうして形あるものを丁寧につくっている人から話を聞くと、形があるものにも、もっと価値を認めるべきだと思う。何でも安くなって簡単に消費できるようになってから、私たちはいろんなものを軽く扱うようになっているような気がする。


続いて街づくりを多く手がけている森恭平さんのお話。東京は商店街が元気だけど、地方にいくと消費の場はもっぱらショッピングモール。住むことと消費することだけだと、どんどん街も、そこに住む人も面白くなくなる。街を盛り上げることは、人が自分たちで面白がれる場所をつくることなんだろうなぁ。


トークのあとは、ビル内をぐるり。工房やスタジオ、そして演劇の舞台…。パーテーションや部屋ごとに、いろいろな仕事の色に変わる。柔軟にリノベーションできるのは、古い雑居ビルならでは。他のシェアオフィスにはない自由さがある。ビル内ツアーから戻ってきたら、中延商店街でお年寄り向けのコンシュルジュをやっているというお年寄りにつかまった。ほんと、お年寄りというのは話が好きだ。いや、若い人に話を聞いてもらうのが好きだ。そして、一方的に話すのが好きだ(笑)。ひたすらその方の話を聞いた。がんばって聞いた話の要点は以下。


・郊外に住んでいた人が年寄りになって都市に流れてきている。
・商店街は若者を呼びたいと言うが、お年寄りを狙ったほうがいい。
・お年寄りが買い物をしやすいように、暮らしやすいように、
 地元のお年寄りをボランティアとして組織している。
・たとえば電球を替えるなどのサービスをしたら、
 お礼に地域通貨みたいなものをもらう。
 地域通貨の半分はボランティアの人が商店街で
 使える商品券になり、半分は組織の運営に使う。
・これから首都圏直下型の地震がくる。
 そのときのために、都市と農村をつないでおきたい。
 いざ何かがあったときに疎開先などとして助けを
 求めても親身になってもらえない。
 日頃から交流を。子どもたちへの教育にもなる。


ほほ〜、という感じだ。少子高齢化直下型地震という流れに、現実的に考えている。しかし、考えがやはり高齢者側のケアに偏っている。高齢化は「少子化」とセットになることで問題化する。高齢者のことを考えるのはもちろんだけれど、これから子どもを産み育てようという若い世代が、いやあ、これからの時代、この街も捨てたもんじゃないなぁと思えるようなワクワクする動きも必要だと思う。それは、これからの対話でつくっていけばいいと思うんだけど。


インストールの途中だビル、
次は4月27日(土)に屋上パーティがあるようです。
街づくりなどに興味がある方はぜひ。
4/27開催!インストールの途中だビル1周年パーティー!参加者募集!